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執筆者の写真高橋悠太

中学生500名の広島フィールドワークの事前学習を担当しました

更新日:10月24日

みなさん、こんにちは。


6月18日、京都の立命館付属宇治中学校で、1年~3年生全校500名に出前講座を実施ました。毎年8月、広島の平和祈念式典に代表生徒が参列しています。同校の熊谷教頭先生から「生徒全員が広島に行くことはできないが、全校で学びを深めたい」とご連絡をいただきました。 代表理事の高橋悠太と、大学3年生の倉本芽美さん(インターン)と、「活動に参加したい」とお問い合わせの連絡をくれた和歌山の大学生の谷口実沙希さんの3名で「コーディネーター」を務め、出前講座を実施しました。全体で60分です。



まずは「そもそも核兵器とは何なのか」「核兵器の脅威・非人道性とは何なのか」「核兵器が使用されると世界はどうなるのか」を動画や、クイズ形式で共有しました。

「核兵器は世界に最大で何発あったでしょう?」と3択クイズで聞くと、元気よく挙手して答えてくれました。


続いて、「それじゃあ、なんで、核兵器は減ってきたんでしょうか?」と聞くと、一気に真剣なまなざしに変わりました。「周囲の人と話してみて」と伝えると、左右前後の友達と話しはじめ、次々に手を挙げて発言してくれました。最初の生徒は、「アメリカとソ連が減らすことを決めたから!」と答えました。「その通りだね」と答えて、「どうして指導者は決断したんだろう?」と尋ねると、次の生徒が手を挙げて「専門家が指摘したから」と答えました。「そうだね、核の冬などについて、専門家のたくさんの論文が出されたね。それだけかな?」と再び尋ねると、「いい指導者だったから」とリアクションがありました。そして「被爆者の証言もあったと思う」と声があがりました。


「そうだね、じゃあ被爆者が何を語って、指導者がどうして決断したのか、話すね」と言って、核兵器をなくしてきた歴史や、コーディネーターがこれまで出会ってきた被爆者の体験を伝えました。一度質問を投げかけると応答の声は止まらず、生徒間でも会話が繰り広げられました。平和とは何か、生徒お1人お1人が考えてくれるきっかけとなることを祈っています。


生徒の皆さんの意見やリアクションに答えつつ進行
積極的に発言やリアクションがありました(個人が特定できる写真はぼかしを入れています)


また、広島、長崎の原爆被害を示した同心円状の地図を、京都市内に置き換えたものもお見せしました。「もし今私たちがいるこのホールの上空で爆発したら、最寄り駅も全壊します。広島では半径1km以内にいた人々の約60%が亡くなりました」と話すと、生徒たちが説明に聞き入っていました。


一般社団法人かたわらをはじめ、市民やNGO(市民社会)の役割についても、具体的なエピソードとともにお話しました。「例えば、G7では、どんな風に議題が決まっていると思う?」と尋ねると「政府と、大きな企業が決めていると思う」と返答があり、「その2つに加えて、市民社会が動いている。市民社会がこぼれ落ちている視点を提起して、それが2023年の広島首脳会談では、議題に核軍縮・不拡散が入ることなどにつながったんだよ、市民の力は決して小さくない」と伝えました。これまで「市民社会」に馴染みがなかった中学生にとって公的機関の重要性のみならず、市民社会の役割や影響力について知るきっかけになったと思います。


放課後には、希望者10名程と座談会を行いました。全体講義では伝えきれなかった市民社会の仕事や核兵器廃絶のプロセスについて詳しく共有しました。「将来の参考にもなった」とコメントがあり、キャリア支援につながったことを嬉しく思います。


生徒の皆さん、ありがとうございました。


「活動に参加したい」とお問い合わせの連絡をくれた和歌山の大学生の谷口実沙希さんと、インターンの倉本芽美

自身のキャリアなどについて意見交換

熊谷教頭先生、杉浦先生と

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